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第125回 古代エジプトの化粧術



ルーブル美術館とフランス国立科学研究センターの合同研究チームより、古代エジプト人のアイメークには目の疾患予防の目的もあったとする研究結果が報告されました。

しかも当時のアイシャドーに含まれていたのは有毒な塩化鉛で、それを少量使用することで目の疾患の原因となるバクテリアのみを攻撃できていたようです。

クレオパトラは動物性の香りを使って自分を興奮させることで、男性を魅了していたと言われています。古代エジプトには現代より洗練された化粧術があったのだと思います。

第126回 肌を再生する香り


赤ちゃんに母乳をあたえる時に母親の脳から出るホルモンが、ローズ、オレンジフラワー、バイオレットなどの香りを嗅ぐことでも分泌されることが、日本メナード化粧品の研究で分かりました。

このホルモンはオキシトシンと呼ばれるもので、脳から分泌されると血液を通って肌にも届きます。メナードはオキシトシンが肌の再生に関与することをつきとめ、これらの香料を商品に配合しています。

化粧品への香料の配合は単なる香りづけだけのためではなく、美容効果を目的とする場合があります。特に化粧品大手の高級ラインの香りにはそんな隠し機能があったりします。

第127回 化粧品の基本型


不況によって国内化粧品の売上が減少する中、低価格商品が好調です。中でも資生堂のドルックスはその安さと品質がネットで話題になり、幅広い年齢層で売れ続けています(1アイテム1,000円以下)。

ドルックスにはコラーゲンやヒアルロン酸といった美容成分が一切配合されていませんが、クレンジング、洗浄、保湿、ひきしめ、保護、マッサージなど、化粧品の基本機能をしっかりおさえています。

ドルックスをフルラインで使用してみると、自分の肌にとってどんなアイテムが必要なのか再認識できると思います(エタノールやパラベン等が含まれていますので、敏感肌の方は全表示を確認してください)。

第128回 内側からの美容


資生堂の新ブランド『IN&ON(インアンドオン)』が3月21日より発売されます。40代半ばの女性がターゲットで、美容食品と美容液を夜のお手入れに加える『6週間の美容プログラム』を提案しています。

不況の中でもこういった商品が発売されるということは、短期間で肌の状態を改善するためには、化粧品だけでなく美容食品が必要であることを、資生堂が本気で考えているということです。

今後、美容食品を含む短期間集中プログラムの商品が増えてくると思われます。肌のダメージでお悩みの方は、特に化粧品大手から発売されるこのタイプの商品をチェックしてみてください。

第129回 ひび・あかぎれ


インフルエンザ予防のためのアルコール手洗いで、この冬、ひび・あかぎれで悩まれている方も多いのではないでしょうか?

出血や炎症があるあかぎれの状態になると、治療薬を塗っても治りませんので、透湿性のあるあかぎれ専用の絆創膏で外部刺激を和らげてください(普通の絆創膏では皮膚がふやけて治りにくい場合があります)。

予防のためには、手洗いの後に必ず水分を拭き取ること、そして、こまめな保湿ケアが大切です。ひびになってしまったら、症状が進まないように徹底的にケアすることを心がけてください。

第130回 冬場の過乾燥対策


乾燥した空気の中で肌が濡れた状態のままでいると、水分の蒸発とともに肌の水分まで奪いとられ、過乾燥の状態になってしまいます。これを毎日繰り返すと肌の乾燥状態が進んでいきます。

過乾燥が起こりやすい状況はクレンジング、洗顔後、入浴後、化粧水使用後です。使用後につっぱり感が少ないクレンジングや石けんでも、皮脂はしっかり落ちているので油断は禁物です。

冬場は入浴中にクレンジングや洗顔をするのがおすすめです。また、入浴後にはすぐに化粧水を使用し、1分以内に油分の入った乳液やクリームを重ね塗りして水分の蒸発を防いでください。

第131回 唇のキレイな女性


資生堂が実施した男性100人のアンケートによると、女性の顔のパーツで最初に目がいくとこは『目』で、もっとも女性らしさを感じるのは『唇』という結果がでています。

一般的に男性はナチュラルメークを好む一方で、きちんとメークした唇には好印象をもつようです。

乾燥しやすいこの季節、唇のくすみでお悩みの方は、ファンデーションを下地として薄く塗った後に、発色のよい口紅をつけてみてください。ティッシュで軽くおさえて口紅を重ねづけするのも効果的です。

第132回 紅花の口紅


紅花の口紅は、小さなお猪口や皿の内側に刷いた紅花を、筆にとって使用するものです。時代劇などで見かけることもありますが、最近では神社巡りをする女性を中心に静かなブームになっているようです。

乾燥状態の紅花はきれいな玉虫色で、水で溶くことによって鮮やかな紅色になります。江戸時代中期に広く使用されるようになりましたが、これこそ無添加コスメの原点だと思います。

日本で紅花の口紅を製造販売しているのは(株)伊勢半本店(キスミーやヒロインメークの販売会社)です。着物を着る機会やお祝い事に、あらためて日本の化粧文化に触れてみてはいかがでしょうか。

第133回 期限切れ化粧品


百貨店チェーンのディベンハムズによるイギリス人女性1000人の調査によると、化粧品の交換時期について、3人に2人が『何年かかってもなくなった時』と回答しているようです。

化粧品の使用期限は原則として未開封で3年ですが、製造直後と3年後では製品の状態は明らかに違います
。開封後であれば、製品のベストパフォーマンスが得られるは2〜3ヶ月以内で使い切ることをおすすめします。

特にメイクものは使用期間が長くなることが多いと思いますが、炎症や感染症を引きおこすケースもありますので、肌に異常を感じた場合は、直ちに使用をやめるようにしてください。

第134回 コスメキッチン


コスメキッチンは国内外のナチュラル・オーガニックコスメと生活雑貨を取り扱うセレクトショップです。現在、東京と名古屋に店舗があり、高校生、OL、主婦と幅広い層に支持されています。

『すべての女性にとって、現実から離れたハッピーな場所 社会の中で、つかれた心も元気になり癒される場所』

お店のコンセプトからも人気の理由が分かります。これが女性をキレイにするコスメマジックなのです。こんな楽しみがあって、女性っていいなぁって思ったりします。

ただし、海外コスメが肌にあわないという方も少なくないので、セット買いではなく、まずは気に入ったアイテムから使ってみることをおすすめします(ネットでも商品が購入できます)。

第135回 鉱物油


鉱物油とは石油から精製されてつくられるワセリン、流動パラフィン(表示名:ミネラルオイル)などの油分です。いまだに誤解が多いので、今回、あらためて解説することにしました。

鉱物油で皮膚に油やけをおこす黒皮症が発生したのは、不純物を含んだ粗悪な原料を使用していた戦前・戦後の話です。鉱物油は炭素と水素からなる化学物質で、そのものには害はありません。

石油と鉱物油が全く違うものであることも知らず『石油を肌に塗るなんて!』とあおり立てる販売会社と、純度の高い鉱物油を目的に応じて使う販売会社、商品を買うならどちらを選びますか?

第136回 鉱物油2


鉱物油の大きな特長は肌に浸透しないことです。クレンジングオイルにもよく使われていますが、それは汚れやメークを溶かしこんだ鉱物油が肌に浸透せず、洗い流したり、拭き取ったりできるからです。

また、肌の表面にとどまることで、水分の蒸散を防ぐ強力なバリア膜をつくります。『皮膚呼吸が…』とこれまたあおり立てる販売会社がありますが、時間とともに皮脂となじんでいくので心配はありません。

肌になじみのよい植物油の方がイメージ的にも好まれますが、化粧品には鉱物油のような肌に浸透しない機能も必要なのです。

第137回 サントリーの化粧品


富士フイルムなど異業種からの化粧品市場参入が増えていますが、3/25にサントリーから基礎化粧品『エファージュ』が発売されました(オンラインショップ専用商品)。

特に新しい技術や成分はみられませんが、コーセーの子会社が製造しているので品質には問題ないと思います。価格は3,150〜9,450円と安くはありませんので、使用感が気に入れば…といったところでしょうか。

化粧品大手は中国などの海外展開に力を入れていて、国内市場はあまり活気がありません。サントリーは力のある会社なので、もっと女性がワクワクするような商品を出して欲しいですね。

第138回 シミのピークは6月


花王によるシミに関する実態調査で、シミの面積が6月にかけて大きくなることが報告されています。原因ははっきりわかっていませんが、日差しが強い夏ではないことが意外ですよね。

シミの大きな原因となる紫外線の量は5〜8月で最大になりますが、春先は夏場ほどUVケアの意識が高くありません。

『シミのピークは6月』を思い出しながら、この季節もしっかりUVケアをおこなってください。

第139回 アネッサ×ユニクロ


ユニクロは4/19に、資生堂のブランド『アネッサ』とのコラボによる『UVカット ストールカーディガン』、『UVカット Vネックカーディガン』を発売しました。

カーディガンの素材は酸化チタンを練り込んだ特殊線維(東レのクールラボ)を使用。『90%以上の紫外線をカット』との説明がありますが、レジャーなどではUVカット化粧品を併用した方が確実です。

衣服内の温度上昇をおさえる効果もあるので、天候によっては『着ている方が涼しい』というケースもあると思います。

第140回 髪のUVケア


髪に紫外線を浴びると、キューティクルが剥がれやすくなり、ぱさつき、ごわつきの原因になります。また、ダメージが進むと髪の色が赤茶けてしまい、枝毛、切れ毛を引き起こしてしまいます。

髪用のUVカット化粧品を使用すると、紫外線によるダメージをかなり防ぐことができますが、使用感が悪いのが欠点です。

髪が傷みやすい人にはパナソニックのヘアードライヤー『ナノケア』がおすすめです。キューティクルの密着性を高めてくれるので、紫外線によるダメージの緩和も期待できます。

第141回 脱毛症ガイドライン


日本皮膚科学会は『男性型脱毛症に関する診療ガイドライン』を作成し、既存の治療薬や施術などの対処法を5段階(A、B、C1、C2、D)にランクづけした診療指針をまとめました。

塗るタイプのものでは、『強く勧められる(A)』にリアップ、『勧められる(B)』はなし、『考慮してもよいが、十分な根拠がない(C1)』にカロヤンや花王、資生堂、ライオンの薬用育毛剤が該当します。

ランクづけは専門家が科学的根拠の有無を検証したものなので、ネットなどで発毛効果をド派手に訴求している商品の多くは、客観的な根拠がないと思っていただいて間違いありません。

ただし、頭皮を清潔にし、マッサージをするだけでも発毛にはプラスになります。A〜C1に該当しない商品でも適性価格であれば試してみてもいいでしょう。

第142回 背中ニキビ


オルビスの調査により、20〜30代女性の7割以上が背中ニキビで悩んでいることが分かりました。その反面、こまめに背中のケアをしている人は少ないようです。

背中ニキビの予防も洗浄が基本ですが、ナイロンタオルでゴシゴシはNGです。鏡を見ながらボディブラシで洗うのがおすすめです。洗髪後の洗浄なら、体に付着したヘアトリートメント剤も洗い流せます。

洗浄後は保湿を心がけてください。オルビスのクリアボディローションのような逆さでも使えるスプレーは便利です。それでも面倒な方はミルキィタイプの入浴剤で全身にうるおいの皮膜をつくるといいですよ。

第143回 IFRA(イフラ)


化粧品用香料の安全性を国レベルで規制する法律はありませんが、日本の香料業界は自主的にIFRA(国際香粧品香料協会)の基準を遵守しています。

IFRAの基準は香料の安全性を完全に保証するものではありませんが、世界の研究機関からの最新情報をもとに年1回のペースで更新されています。

無添加コスメの標的にされがちな香料ですが、化粧品に使用されているものは基本的にIFRA基準です。逆に天然をアピールするショップの精油がIFRA基準でない場合もあるので注意して下さい。

第144回 歯磨きで疲労回復


花王と千葉大学の共同研究で、歯磨きをすることで脳の疲労が低減され、集中力がアップすることが確認されました。

別の研究では、歯磨きによく使用されているペパーミントに覚せい効果があることも報告されています。
仕事や勉強でもう一踏ん張りしたい時には、ミントの利いた歯磨きでリフレッシュしてください。

逆に寝る前に歯磨きをする方や寝付きの悪い方は、ミントやスパイス感が弱い歯磨きを使用することをおすすめします。1日の中で目的によって歯磨きを使い分けるのも楽しいですね。

第145回 梅雨の化粧崩れ


九州は今週末より梅雨入りするようですが、この時期になるとジメジメによる化粧崩れでお悩みの方も多いのではないでしょうか。

化粧崩れを防ぐためには、まずはメークと肌のなじみが大切です。メーク前には脂っぽい部分をしっかり洗顔してください。また時間をかけて化粧水を肌になじませることでメークのよれがでにくくなります。

それでも部分的に化粧崩れがおこる場合は、その部分のファンデーションは薄くのせるように心がけてください。あぶらとり紙を使用する回数を増やすのも効果的です。

第146回 デコルテケア


デコルテ(首〜胸元)の肌の色が明るいと顔色も明るく見えることが、ポーラの研究で確認されています。

ファンデーションを首の肌の色に近いものにすると自然な仕上がりになりますので、やはりデコルテ部分の素肌を明るいトーンで維持することが大切です。

デコルテケアの基本は朝のUV対策+夜のマッサージです。デコルテ専用の化粧品でなくても、べたつきが少なくのびがよいクリームならOKですので、首〜鎖骨〜鎖骨下をやさしくマッサージしてください。

デコルテのマッサージにより目の周囲部の血流がよくなることも確認されていますので、目の下のクマでお悩みの方にもおすすめです。

第147回 自販機コスメ


自動販売機による化粧品販売は、海外では香水などで試験的に導入されていますが、国内ではにきび用スキンアケ商品『プロアクティブ』が自動販売機でも売られています(羽田空港にもありますね)。

基本的に説明がいらない商品でなければ展開は難しいと思いますが、今回、ボディショップが自動販売機による商品の販売に乗り出すことを発表しました。

まずは海外から展開されると思いますが、カジュアルで分かりやすいボディショップの商品なら、自動販売機でもワクワクしながら買えそうですね。

第148回 UVAマーク


日本ではUVカット化粧品にSPF(UVBカット)とPA(UVAカット)が表示されています。SPFは国際SPF測定基準に基づいたものですが、PAは世界に先駆けて作成した日本独自の基準です。

ヨーロッパでもPAと同じ考え方が導入されましたが、UVAカット効果を示す数値はSPFの数値の1/3以上であるべきとする基準が設けられ、これを満たすものにUVAマークが表示されています。

UVAマークがあれば消費者はSPFの数値だけで商品を選べるメリットがあります。国内でもランコム、ヘレナなど日本ロレアルのブランドが順次、UVAマークを使用していくようです。

ただし、UVAマークも効果を保証するものではありませんので、特にアウトドアでは、UVカット化粧品をこまめに塗り直すことを心がけてください。

第149回 肌のクスミ 1


肌のクスミでお悩みの方は非常に多いと思いますが、クスミとは具体的にどのような状態をさすのでしょうか?

日本化粧品工業連合会が提案している定義を簡約すると『肌のクスミは視覚的現象で、肌の赤みが減少して黄みが増し、肌のツヤや透明感が減少したり、皮膚の凹凸の影で暗く見える状態』となっています。

この定義の中にも曖昧な言葉が含まれていますので、次回メルマガより分かりやすく解説しながら、その対策をお伝えしていきます。

第150回 肌のクスミ 2


今回は肌のクスミの代表的なキーワード『透明感』について解説します。肌の透明感は角質層に光が透過して、内部で反射すると高くなることが報告されています。

通常、ヒトの角質の水分量は20〜30%程度で、この範囲内で水分量が多いと光が透過しやすくなります(それ以上の水分量になると透明感は悪くなります)。やはり保湿ケアは肌の透明感のポイントです。

ただ、角質層に光が透過してもメラニンが多いと吸収されてしまい、内部で反射する光が減ってしまいます。肌のクスミと美白の話が切り離せないのは、このような理由があるからなのです。

第151回 肌のクスミ 3


角質層に入った光がメラニンに吸収されてしまうと、内部で光が反射せずに肌の透明感は悪くなります。
血液中のヘモグロビンも光を吸収しますが、血行が悪いと肌の赤みが減り、肌はかえってくすんで見えます。

血流量は加齢により減ってしまうので、30〜40代からはスキンケアにマッサージを取り入れることをおすすめします。

また、炭酸ガスには血行促進の即効性が期待できます。『ソフィーナボーテ 泡マッサージ洗顔料』は炭酸ガスが入った泡で洗顔とマッサージができるので、朝の忙しい時間でも手軽にケアができます。

第152回 肌のクスミ 4


アミノ酸と糖を加熱することで黄褐色の反応物ができることを『グリケーション(糖化)』と言います。焼き上がりのトーストの表面が茶褐色になるのもグリケーションです。

肌にもアミノ酸と糖は存在するので、加熱がなくても長い時間をかけてグリケーションが起こります。トーストと同じく、肌は加齢とともに透明感がなくなり、黄色っぽくなっていきます。

グリケーションによるクスミが自然になくなることはありません。ポーラは角質層と真皮層のグリケーション反応物を除去する成分を発見し、高級ラインで商品化しています。

第153回 肌のクスミ 5


光が角質層を透過して内部で反射すると、肌の透明感は高くなります(第150回、151回にて解説)。

肌のキメが深い、細かい、いわゆるキメの整った状態では、光は肌の表面で乱反射しますが、人間の目には内部の反射と同じと判断されるので、肌は透明感があるように見えます。

キメの微小な凹凸は透明感をアップさせますが、小ジワによる凹凸は影をつくってしまい、肌が暗く見えてしまいます。肌のキメ、小ジワ対策にはやはり保湿ケアが一番です。

第154回 ボーテ・コンシェルジュ


ボーテ・コンシェルジュは伊勢丹(新宿店、立川店)の化粧品アドバイザーで、30社以上のブランドで研修を受けたスペシャリストです。ブランドの枠を超えて、その人にあったアイテムを紹介してくれます。

小田急(新宿店)、西武(池袋本店)など、同様のサービスを導入する百貨店が増えています。スペシャリストに自分の化粧品を選んでもらうのって、ちょっと贅沢で、ワクワクしますよね。

こういったサービスがどんどん普及して、優秀なアドバイザーと正しい情報が増えていけば、化粧品業界もレベルアップし、もっと本物の商品がでてくるのではないでしょうか。

第155回 資生堂 1,000円以下の新ブランド


資生堂より9月下旬に『専科 保湿クリームからつくった化粧水』が発売されます。市場想定価格は980円程度でドラッグストア、量販店、ホームセンターを中心に大量に配荷される予定です。

保湿クリームと同じ製法でつくられたオールインワンの化粧水で、さっぱりタイプとしっとりタイプがあります。大ヒット商品のロート製薬の極潤と同じくスーパーヒアルロン酸が配合されています。

もともとスーパーヒアルロン酸は資生堂のオリジナル原料です。資生堂が低価格市場で本気になったことで、今後、質の高い低価格商品が増えることが予想されます。

第156回 メリハリッチ


凸版印刷が高額商品購入に関する調査を実施した結果、1万円以上の化粧水を購入する人は、年代では1位50代、2位40代、世帯収入では1位500〜800万円、2位300〜500万円となっています。

特定の商品に限って高額商品を購入する、メリハリのある消費活動をする人は『メリハリッチ』と呼ばれ、超高級化粧品の売れ行きに影響しているようです。

バッグやアクセサリーなどと違い、化粧品は1〜2万円でも贅沢感を味わえます。初めて購入される方は、ネットではなく百貨店のブースできちんと情報を聞いて、目利き力をアップさせてくださいね。

第157回 化粧品に新しい効能


厚生労働省は化粧品に『しわ』の効能を認める方針を固め、一般から意見を検討した上で正式に決定されます。予想される効能表現は次の2つです。

○皮膚にうるおいを与え、乾燥によるしわを目立たなくする
○紫外線によるしみ、そばかす、しわを防ぐ

ただし、これによって市場に効果の高い商品が増えるのかは『?』です。次回から『しわ』の効能表示が認められた場合に役立つ商品選びの目利き力をお伝えしていきます。

第158回 化粧品に新しい効能 2


しわには肌の表面が乾燥することによっておこる小じわ(ちりめんじわ)と、加齢や紫外線などのダメージで肌の奥の真皮層の弾力が低下することによっておこる大じわがあります。

化粧品の新効能『皮膚にうるおいを与え、乾燥によるしわを目立たなくする』は、小じわのことをさすので、しわ全体に効果があるようなキャッチコピーに惑わされないように注意してください。

薬事法では化粧品は肌の表面(角質層)をケアするものとされています。化粧品原料には小じわ、大じわ、それぞれにアプローチできるものがありますが、実際に効果がでやすいのも小じわの方です。

第159回 化粧品に新しい効能 3


化粧品の新効能『紫外線によるしみ、そばかす、しわを防ぐ』は、UVカット機能がある化粧品に表示されることが予想されます。これは紫外線をブロックすることで肌のトラブルを防ぐことを意味しています。

2つの新しい効能を表示するためには、保湿、UVカットの機能があればOKです。技術的なハードルは高くないので、これに便乗してしわの効果を強調する商品が増えると思われます。

本物と偽物の商品の見分け方はデータです。保湿にせよUVカットにせよ、ヒトによる評価でしわが改善するデータがとられている商品を選んでください。

第160回 首・胸元用シートマスク


大塚製薬のインナーシグナルブランドから、顔用+首・胸元用シートマスクセット『リジュブネイト クリア アップ マスク』が発売されました。胸元まで同時にケアできるシートマスクは国内初です。

シートマスクは効果がでやすくここ一番で使われることが多いアイテムですが、首、胸元もやはりデイリーケアが大切で、特に化粧水をコットンでたっぷり使うと実感が違います。

シートマスクには他のアイテムにはない贅沢感がありますが、化粧水をもう1本買う方がコストパフォーマンスが高い場合があります。クリームを使ったデコルテマッサージもおすすめです(第145回参照)。

第161回 シートマスクの効果


前回のメルマガに関連して『シートマスクは本当に効果があるの?』というご質問をいただきましたのでお答えします。

シートマスク1枚に含まれる液量(ジェルの量)は一般的に20mL(20g)前後です。これを肌の上にのせた状態がキープされるので、美容成分の肌への移行は化粧水や美容液よりも単純に多くなります。

ただし、コストダウンのために美容成分の濃度が意図的に減らされているケースもあるので、その点では化粧品よりも、有効成分の配合濃度が定められている医薬部外品を選ぶのが無難です。

第162回 シートマスクの効果 2


シートマスクには密閉効果もあります。肌を密閉することによって角質層がふやけると、美容成分が吸収されやすくなります。

シートマスクが乾かなければ長時間貼る方がより多くの美容成分の肌への吸収が期待できますが、防腐剤なども吸収されてしまう可能性があります。また希に配合原料の色が肌に移ってしまうトラブルもあります。

ふやけた角質層は湯船につかった後と同じ状態なので、放っておくと過乾燥(第130回)をおこします。シートマスクの使用後は油分が入ったクリームなどでフタをしてあげるとより効果的です。

第163回 峰不二子コスメ


10月15日にバンダイの化粧品ブランドクレアボーテより『峰不二子コスメ』(マスカラ2品、リキッドアイライナー1品、リップグロス2品)が発売されます。

クレアボーテからは『ベルサイユのばらコスメ』も発売されていますが、『峰不二子コスメ』のマスカラ、リキッドアイライナーはウォータープルーフでありながらお湯で簡単に落とせます。

ノリとしてはキスミーの『ヒロインメイク』と似ていますが、リーズナブルな価格で機能性もしっかりおさえているので、ポイントメイクを気軽に楽しみたい方にもおすすめです。

第164回 日本フレグランス大賞


日本フレグランス協会は10月1日に『日本フレグランス大賞』を発表しました。海外ではFIFI賞やマリー・クレール賞などがありますが、日本で開催される香水のイベントはこれが初めてとなります。

歴史的名香といわれる香水は香りだけでなくデザインも優れています。今回、大賞とデザイン賞をダブル受賞した商品を紹介しますので、2010年の顔となる香水を店頭で楽しんでみてください。

レディス ラグジュリー部門(流通規模50店舗以下)
クロエ オードパルファム

メンズ セレクティブ部門(流通規模200店舗以下)
パコ・ラバンヌ ワンミリオン オードトワレ

レディス ポピュラー部門(流通規模200店舗以上)
ジャンヌ・アルテス ラブジェネレーション セクシー オードトワレ

第165回 加水分解コムギ末


10/15に厚生労働省医薬食品局安全対策課より加水分解コムギ末を含有する医薬部外品、化粧品に関する注意喚起の発表がありました。

加水分解コムギ末を含有する化粧品を継続使用した人が、小麦を含む食品を食べた後に運動をすると全身性のアレルギーを発症する『小麦依存性運動誘発アナフィラキシー』が3例報告されています。

運動誘発性のアレルギーが化粧品によっておこることはあまり知られていないため、同様の症状がある方やアレルギーになりやすい方は、使用される医薬部外品、化粧品の全成分表示をご確認ください。

第166回 他人の視線


カネボウ化粧品メイクアップ研究所と慶應義塾大学福田亮子研究室の共同研究により、他人の視線とメイクの関係が明らかになりました。

メイクした女性の顔に対する他人の視線を解析した結果、目元や口元にメイクした場合はそこに視線が強く向かい、同時にシミなどの肌トラブルへの視線を回避させていることが分かりました。

ただし口元メイク(40代女性)の若々しさの評価では、グロスや鮮やかな色の口紅より、自然な発色の口紅の方が印象が高くなっています。

メイクをする時、自分の感覚だけでなく、他人からの見た目を少し意識してみてはいかかでしょうか。

第167回 他人の視線 2


今回は『他人を見て肌あれを感じるのは?』について、ポーラ文化研究所の調査結果を紹介します。

肌あれを感じるのは『吹き出物』が全体の半数以上で最も多く、他には『肌のかさつき』『皮がむけている』『毛穴が目立つ』『肌のざらざら感がある』などのポイントが高くなっています。

『吹き出物』はスキンケアやメークだけではカバーできないので、ビタミンB2、B6の補給を心がけ、不規則な生活習慣をできるだけ避けるようにしてください。

第168回 他人の視線 3


資生堂による30〜40代の女性への調査で、『初対面の相手の顔で最初に見る部分』を『目もと』と回答した人が約9割で、すべての人が『初対面の相手の年齢を目もとで推測する』という結果がでています。

第一印象を決める目もとは他の部分より皮膚が薄く、皮脂腺や汗腺が少ないため、乾燥しやすくなります。また、表情によってよく動く部分なのでシワも入りやすくなります。

目もと用のスキンケアでシワを改善するには時間がかかりますが、一時的に保湿もしてくれます。小ジワを目立たなくさせるためには夜だけでなく朝も使用するのがおすすめです(※)。

※商品に紫外線がNGな成分を含んでいないか、メークがよれたりしないか確認してお試しください。

第169回 あらためて糖化のお話


最近、テレビや雑誌などで『糖化』の話題がよくでてきますので、この分野に強いポーラの研究トピックを紹介します。

糖化とは身体の中でタンパク質と糖の反応物が蓄積していくことです。肌の奥の真皮層では加齢によって糖化が進み、肌の弾力性の低下や黄色化(黄ぐすみ)を引きおこしてしまいます(第152回参照)。

糖化は肌の表面の角質層でもおこり、それによって肌の柔軟性が低下します。角質層の糖化の原因は加齢ではなく紫外線であることが確認されているので、年齢を問わずUVカットを心がけることが大切です。

第170回 ダイワハウス×SK-2


2011年1月2日よりダイワハウスの戸建住宅商品『xevo(ジーヴォ)』に、スキンケアブランド『SK-2』とコラボした女性のための住空間『コクームスペース』が標準搭載されます。

『コクームスペース』はスキンケアやメークをおこなう自分専用の部屋で、天井が少し低めで適度な「おこもり感」があります。朝は自然の光が差し込み、夜は柔らかい間接照明の光が疲れを癒してくれます。

透明度の高いミラー、自然光に近い照明、湿度調整、手洗い水栓など機能性も充実しています。男性の書斎のように、女性にも気持ちのONとOFFを切り替えられる空間があるのは素敵なことだと思います。

第171回 電動マスカラ


12月8日にコーセーより『ビューティ ヴィジョン エレクトロール マスカラ』が発売されます(税込2,940円、セブンネットショッピング、イトーヨーカドー店舗などで購入可能)。

電動で回転するブラシにより毛先まで液を均一にのばすことができます。また、回転方向を変えることができるので、上まつ毛も下まつ毛もビューラーなしで美しくカールさせることができます。

マスカラはお湯で落とせるタイプですし、ビューラーも使わないので、毎日のメークやクレンジングで、まつ毛への負担が気になっていた方にもおすすめです。

第172回 肌をモニターする


ポーラの調査によると、自分の肌あれを感じる時は、『朝起きて、鏡を見た時』、『メークをしている時』がもっとも多い結果になっています。

日々の肌状態をモニターする時に大切なことは、同じタイミングでおこなうことです。例えば、『起床直後』、『起床、洗顔後』などで、モニターするために朝の行動パターンを一定にできればベターです。

カウンセリング機器では専門的なことが分かりますが、肌の表面の状態については、自分の指と目が一番確かな答えをだしてくれるはずです。

第173回 なりたい顔のイメージは?


カネボウ化粧品・美容研究所が実施した、東アジア5都市の女性を対象にしたライフスタイル調査によると、『なりたい顔のイメージ(印象)』は次の結果になりました。

○東京 かわいい・若々しい・上品
○上海 女っぽい・エレガント・知的
○北京 エレガント・女っぽい・知的
○台北 知的・女っぽい・若々しい
○ソウル 洗練された・知的・エレガント

東京の女性は人間関係を円滑にするために『かわいい』を求めるのに対し、他の4都市の女性は自立、キャリア志向が強いようです。

メイクの頻度、使用アイテム数が多いのも東京の特長です。年齢を重ねてもメイクが『身だしなみ』だけではなく『おしゃれを楽しむもの』として付き合っていけたら素敵ですね。

第174回 過乾燥を防ぐ入浴方法



お風呂上がりは肌から水分が逃げやすく、タオルドライの時から過乾燥が始まってしまいます(第130回参照)。ライオンの調査によると、肌に負担をかけないために手で体を洗う人が増えているようです。

ただし、手洗いの場合、石けんやボディソープをダイレクトに肌に塗るのはNGで、『バストロジー(ライオン)』の様な低刺激の泡のボディ洗浄剤を使用することをおすすめします。

乾燥対策には高保湿、乳化(白濁)タイプの入浴剤の使用も有効ですが、肌の天然保湿因子(NMF)はお湯に溶け出しやすいので、肌が乾燥しやすい方は長くお湯に浸かることを避けた方がいいでしょう。